C家 主屋+工房新築工事
……2024年 長野県安曇野市



安曇野の森の中、陶芸作家のための工房とその家族が暮らす住宅を計画しました。

もともと森であったこの敷地には、雑木林が過半残っていましたのでそれらを極力伐木せず、そして室内のどの部屋からも森の景色を取り込めるよう建物の配置・高さを検討しました。

平面は1階建と2階建の切り妻屋根2棟を直角に繋げたシンプルなL字型とし、1階平屋部分が工房、ピロティを兼ねた展示室、予備室、そして2階が居住スペースとなっています。

工房棟はロクロ工房とガス窯工房の2部屋が主な仕事場となります。将来的に薪窯を設ける可能性があるため、工房の南側にはその動線を確保しています。
住宅棟は敷地が南西角から北東に向い下り傾斜しているため、2層目を東西にオーバーハングさせることにより元々の土地形状を生かすようにしています。ピロティを介して2階に上がると寝室、LDK、その奥に水回りをまとめています。また、脱衣室から西の上段敷地にアプローチ出来るようにしています。
陶芸工房としての必要な機能と、切り妻のシンプルな構造が結果的に建築の意匠を決め、それ以外は特別なことはせずごく自然にまとめました。

いずれこの場所が、人が踏み入る前の森とそこに埋もれていく建築となっていくことを願っています。



……建築過程は通信(ブログ)にて
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